久坂部羊 『虚栄』 ― 2017/07/09

がんが凶悪化したため国家プロジェクト「G4」が発足します。
4グループ(外科グループ・内科グループ・放射線科グループ・免疫療法科グループ)は他のグループを蹴落として予算をぶんどり、いかに自分のグループが優位に立つかを競っていました。
しかし、総理大臣が急死したためにプロジェクトが中止になってしまいます。
がんは本当に凶悪化したのか。
このプロジェクトは何のために発足したのか。
がん治療のわからなさがわかりました(笑)。
何が適切な治療なのか、まだはっきりとはしていないのです。
がんのことも解明されておらず、医師たちは暗中模索というのが現代医学の現状なのですね。
初期で見つかっても助からない人がいるし、末期といわれても助かる人がいる。
近藤医師は「がんもどき」などと言っていますが。
どのがんが「がんもどき」でどのがんが本当のがんなのか、まだわからないというのが現状なのです。
そういえば、医師に何が原因ですかと聞いたところ、「わかりません」と言われたことがあります。
その時は医師なのに、なんでわからないのと思いましたが、まだまだ人の体のことはわからないことだらけなのですね。
いくら医学が進んだからといって、すべてがわかっているわけでもない、わからないことの方が多いということを肝に銘じておかなくてはダメですね。
自分ががんに罹った時にどうすればいいのか決められずに悩むと思います。
結局は主治医の意見に従うしかないのでしょうね。
いい医師に出会えるかどうか、運を天に任せるしかないのでしょうねぇ(溜息)。
読んでいるうちにマスコミの報道や医学界に対して不信感が芽生えてきます。
医師になった優秀な人ほど虚栄心があるのは仕方ないのでしょうが、医師としての原点に立戻ってもらいたいですね。
私のような凡人には真実を見る目を持つかが問われていますね。
少なくとも「わからない」と言った医師は正直だった。
そういう医師を大事にしようと思います。
(原発性アルドステロン症を見つけてくれた医師ですが)
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