小湊悠貴 『ホテルクラシカル猫番館 横浜山手のパン職人8』2024/10/01

かわいい表紙に癒やされるシリーズです。
なんと、今回はラストチェックイン、完結篇です。
お祝いに、いつもこういう文庫本はまとめて紹介するのですが、特別に一冊だけで紹介します。


地元の名士・高瀬家の娘、紗良は実家を出て独立し、横浜山手にあるホテルクラシカル「猫番館」のパン職人として働いている。
四ヶ月前から同じホテルのコンシェルジュ、本城要と付き合っているが、周りには内緒にしている。
しかし、五月に猫番館でブライダルフェアを開催するので、リサーチのために結婚式場に二人で行ったのを、祖父の運転手に見られてしまう。
運転手から話を聞き、祖父はすわ、一大事と、高瀬家の男性陣を集める。
彼らを前に祖父は、その男が紗良にふさわしい相手かどうか見極めると言い放つ。
猫番館のパティシエをしている叔父からその話を聞き、みんなに付き合っていることを話すことにする紗良だったが、問題は祖父だ。
どうやって祖父と要を会わせるのか。
祖父は要を気に入るだろうか…。

ところが、思いがけないところで、祖父と要は会ってしまう。
最初は友好的であったが、最後には紗良を幸せにできる男かどうか、じっくり見極めさせてもらうと、祖父は要に言渡すのだった。

さて、無事にブライダルフェアは終わるのだろうか。
そして、紗良と要の未来は…。

最初は紗良が作るパンが本当に美味しいのかどうか疑問でしたが、この頃は腕を上げ(というか、作者の書き方が上手くなったのか)、美味しそうです。
紗良が和菓子好きな祖父のために特別に作った桜餡パン、食べてみたいです。

幸せな終わり方で、よかったです。
要と紗良の未来は未確定ですが、後日談でも書いてくれるといいですね。

シリーズの順番を載せておきます。
⑧『ホテルクラシカル猫番館 8』