『カンディンスキーと青騎士展』@三菱一号館美術館2010/12/03



三菱一号館美術館の『カンディンスキーと青騎士展』に行ってきました。
ちょうど60歳ぐらいの女性たちが大勢(10人ぐらい)歩いていたので、もしや・・・と思っていたら、やっぱり一緒になってしまいました。
女性が悪いというのではなく、男女関係なく、みなさん、お友達と一緒だとおしゃべりをして、なかなか絵の前から離れてくれません。
展覧会の入り口はものすごい混雑が。
私の悪い癖で、面倒なので、またまた流し見になってしまいました。
まあ、あまりカンディンスキーや青騎士たちの絵が好きじゃないという理由もありますが。

展覧会の絵はミュンヘンにあるレンバッハハウス美術館から借りてきたそうです。
レンバッハは肖像画家であり美術収集家、そして侯爵だった人で、まったく青騎士とは関係ありません。
金持ちだったらしく、彼の屋敷がミュンヘン市に寄付され、美術館になったのです。
たまたま、カンディンスキーの愛人だったミュンターが、ミュンヘン市に「青騎士」たちの絵を大量に寄付したことで、世界屈指の「青騎士」コレクションを持つことになったのです。

「青騎士」とは、カンディンスキーを中心にした20世紀初頭の革新的美術運動らしいです。
美術史的意義はよくわかりませんが、カンディンスキーがミュンターという稀有な女性に会い、自分の作風を確立していった過程の展覧会のように思います。

1901年に美術学校の先生と生徒としてミュンターと出会い、二人でヨーロッパを回りながら風景画を描いていた1900~1908年の絵は、絵の具が厚塗りのこれといった印象のない絵です。


ムルナウという土地に老後のための家を買い、ミュンターとカンディンスキーは創作を続けます。(1908~1910年)


私的には「<秋Ⅰ>のための習作」が好きなのですが、画像がありませんでした。
なんとなく、後年のカンディンスキーらしさが出てますね。
色ががぜんきれいになっています。

「青騎士」展を開催した頃から彼の抽象絵画が誕生します。(1911~1913年)


さて、これは何を描いたのでしょうか?

題名は「印象Ⅲ(コンサート)」で、黒いのがピアノです


これはなんでしょう。

万聖節」です。

結局「青騎士」の活動も1914年に戦争が始まり、終わります。
それと同時にカンディンスキーがロシアに帰り、ミュンターとも別れます。
どうもカンディンスキーはミュンターとは終わりにしたかったようですね。
別れてすぐにロシア人女性と結婚してますから。
この女性、ちょっと変わった人のようです。それでも相性がよかったようで、カンディンスキーが78歳で亡くなるまで一緒にいたようです。

「青騎士」の中ではフランツ・マルクの動物を描いた絵がいいですね。
マルクは36歳で亡くなっています。


パウル・クレーの絵がひとつありました。彼も「青騎士」の一人だったのですね。

絵的にはあまり好きなジャンルじゃなかったのですが、二人の物語としてみるとおもしろいものです。

次回は「マリーアントワネットの画家 ヴィジェ・ルブラン展」だそうです。
「18世紀の「カワイイ」を描いた女たち」とサブタイトルがついています。
宮廷の華やかな女性たちの肖像画が見られるようなので、そちらの方が好きかもしれません。

自画像だということですが、カワイイ女性ですね。自分の絵だから、ちょっと修正を加えていたりしませんよね。
来年の3月1日から始まります。

コメント

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。

名前:
メールアドレス:
URL:
コメント:

トラックバック

このエントリのトラックバックURL: http://coco.asablo.jp/blog/2010/12/03/5555626/tb

※なお、送られたトラックバックはブログの管理者が確認するまで公開されません。