奉納靖国神社 夜桜能 第一夜 狂言「寝音曲』」 能「蝉丸」 ― 2008/04/03

「夜桜能 第一夜」に行ってきました。
思ったよりも寒かったです。
一時暖かだったのに、この頃は寒い日が続いています。服を薄着にしたためか、とても寒かったです(泣)。
九段下駅から靖国神社まで歩いていくと、千鳥が淵が見えます。桜が綺麗なので能がなければ、花見をしたのです。
桜を横目に靖国神社まで歩いていきました。
靖国神社の中も花見ができるらしく、夜店がたくさんでていて、人通りが非常に多いです。
靖国神社はたぶん初めてです。結構立派ですね。
開場が6時20分と遅く、列ができていました。
座席はSS席にしたのに、能楽堂でいう脇正面でした。
ひょっとして舞台に近い方から高いのかしら。
どちらかというと能楽堂のように、能が好きな人がくるというのではなくて、夜桜に引かれたという人たちが多そうな感じです。
普通はつかないアナウンスがありました。フジテレビ(だったかしら)が協賛していたせいでしょうね。
火入れ式は参議院議員やどこかの企業の社長がやっていました。
トイレが三箇所あったのですが、どこも混んでいました。
私は「寝音曲」を見たかったので、第一日目にしたのです。
<演目>
火入れ式
舞囃子「海人」(あま) 大坪喜美雄
狂言「寝音曲」(ねおんぎょく) 野村萬斎/野村万之介
能「蝉丸」(せみまる) 田崎隆三
「寝音曲」は難しい狂言だそうです。
というのも、上体を倒しての謡があるからです。
能楽関係者の人が上手い人じゃないと…と言っていました。
あらすじは、太郎冠者(萬斎)の部屋から謡を謡う声を聞いた主人(万之介)が、太郎冠者に謡うようにと命じます。
これからたびたび所望されては困ると思った太郎冠者は、いろいろと嘘をついて謡わなくてもよいようにしようとしますが、主人は結構しつこいのです。
そこで、酒を飲まないと謡えないとか、妻の膝で寝ながらじゃないと歌えないとか嘘をつきますが、謡を聞きたい主人は太郎冠者に酒を飲ませた上に、自分の膝まで貸します。
冠者は謡いはじめますが、寝ていると声が出るのに、起きると声が出ないふりをします。
ところが謡っているうちに間違えて、膝枕の時に声をださず、起こされた時に声を出してしまい、果ては謡いながら舞い始めてしまいます。
結局嘘がばれてしまい、逃げる冠者、追う主人…。
萬斎を見るのも3回目ですが、私は彼とは合わないようです。
どちらかと言えば、太郎冠者が万之介の方を見たかったです。
「蝉丸」は天皇家にかかわる話しです。
盲目に生まれた醍醐帝の第四皇子蝉丸は、盲目ゆえに出家させられ、逢坂山に捨てられます。
(ここで私の馬鹿さ加減がわかるのですが、何故か皇子が女に見えてしまいました。目が悪いとこういう勘違いが多くて困ります。)
身体に不自由なことがあると、例え天皇家に生まれても(天皇家に生まれたからこそかな)、捨てられるんですね。
蝉丸が一人淋しく、藁屋で琵琶を弾いていた時に、醍醐天皇の第三皇女で、物狂いになってしまい、放浪の旅をしている逆髪(さかがみ)が通りかかります。
彼女は出てくる時に笹を手に持っていますが、この笹、「狂い笹」と言って、物狂いになっていることのシンボルだそうです。(「能楽ハンドブック」より)
逆髪というのは、その名の通り、髪が逆さに生えているからだそうです。
実際の能でも、前髪が立っていました(笑)。
逆髪は琵琶の音がするのを不審に思い、立ち寄ります。久々に顔を合わした姉と弟…。
二人は互いに手を取り合い、悲運を歎きます。
やがて姉はいつまでも名残は尽きないと、いずこへともなく去り、弟は声の聞こえなくなるまで見送っておりました。
何分外なので、飛行機が思ったよりも多く上空を飛んでいました。
そのたびに声が聞こえにくかったのですが、まあ、何を言っているのかを理解するのではなくて、こういう運命に生まれた姉弟の悲しみを感じとれればいいのでしょう。
二人で手を取り合い、涙を流すという場面や別れを惜しむ場面は、流石の私もジーンときました。
夜桜能は一度体験してみたかったので、満足しました。
たぶん、もう二度と行かないでしょう。
だって、寒いんですもの。ホッカイロ二個もつけていたのに…。
今度野外で見るとしたら、真夏の薪能にしたいものです。
思ったよりも寒かったです。
一時暖かだったのに、この頃は寒い日が続いています。服を薄着にしたためか、とても寒かったです(泣)。
九段下駅から靖国神社まで歩いていくと、千鳥が淵が見えます。桜が綺麗なので能がなければ、花見をしたのです。
桜を横目に靖国神社まで歩いていきました。
靖国神社の中も花見ができるらしく、夜店がたくさんでていて、人通りが非常に多いです。
靖国神社はたぶん初めてです。結構立派ですね。
開場が6時20分と遅く、列ができていました。
座席はSS席にしたのに、能楽堂でいう脇正面でした。
ひょっとして舞台に近い方から高いのかしら。
どちらかというと能楽堂のように、能が好きな人がくるというのではなくて、夜桜に引かれたという人たちが多そうな感じです。
普通はつかないアナウンスがありました。フジテレビ(だったかしら)が協賛していたせいでしょうね。
火入れ式は参議院議員やどこかの企業の社長がやっていました。
トイレが三箇所あったのですが、どこも混んでいました。
私は「寝音曲」を見たかったので、第一日目にしたのです。
<演目>
火入れ式
舞囃子「海人」(あま) 大坪喜美雄
狂言「寝音曲」(ねおんぎょく) 野村萬斎/野村万之介
能「蝉丸」(せみまる) 田崎隆三
「寝音曲」は難しい狂言だそうです。
というのも、上体を倒しての謡があるからです。
能楽関係者の人が上手い人じゃないと…と言っていました。
あらすじは、太郎冠者(萬斎)の部屋から謡を謡う声を聞いた主人(万之介)が、太郎冠者に謡うようにと命じます。
これからたびたび所望されては困ると思った太郎冠者は、いろいろと嘘をついて謡わなくてもよいようにしようとしますが、主人は結構しつこいのです。
そこで、酒を飲まないと謡えないとか、妻の膝で寝ながらじゃないと歌えないとか嘘をつきますが、謡を聞きたい主人は太郎冠者に酒を飲ませた上に、自分の膝まで貸します。
冠者は謡いはじめますが、寝ていると声が出るのに、起きると声が出ないふりをします。
ところが謡っているうちに間違えて、膝枕の時に声をださず、起こされた時に声を出してしまい、果ては謡いながら舞い始めてしまいます。
結局嘘がばれてしまい、逃げる冠者、追う主人…。
萬斎を見るのも3回目ですが、私は彼とは合わないようです。
どちらかと言えば、太郎冠者が万之介の方を見たかったです。
「蝉丸」は天皇家にかかわる話しです。
盲目に生まれた醍醐帝の第四皇子蝉丸は、盲目ゆえに出家させられ、逢坂山に捨てられます。
(ここで私の馬鹿さ加減がわかるのですが、何故か皇子が女に見えてしまいました。目が悪いとこういう勘違いが多くて困ります。)
身体に不自由なことがあると、例え天皇家に生まれても(天皇家に生まれたからこそかな)、捨てられるんですね。
蝉丸が一人淋しく、藁屋で琵琶を弾いていた時に、醍醐天皇の第三皇女で、物狂いになってしまい、放浪の旅をしている逆髪(さかがみ)が通りかかります。
彼女は出てくる時に笹を手に持っていますが、この笹、「狂い笹」と言って、物狂いになっていることのシンボルだそうです。(「能楽ハンドブック」より)
逆髪というのは、その名の通り、髪が逆さに生えているからだそうです。
実際の能でも、前髪が立っていました(笑)。
逆髪は琵琶の音がするのを不審に思い、立ち寄ります。久々に顔を合わした姉と弟…。
二人は互いに手を取り合い、悲運を歎きます。
やがて姉はいつまでも名残は尽きないと、いずこへともなく去り、弟は声の聞こえなくなるまで見送っておりました。
何分外なので、飛行機が思ったよりも多く上空を飛んでいました。
そのたびに声が聞こえにくかったのですが、まあ、何を言っているのかを理解するのではなくて、こういう運命に生まれた姉弟の悲しみを感じとれればいいのでしょう。
二人で手を取り合い、涙を流すという場面や別れを惜しむ場面は、流石の私もジーンときました。
夜桜能は一度体験してみたかったので、満足しました。
たぶん、もう二度と行かないでしょう。
だって、寒いんですもの。ホッカイロ二個もつけていたのに…。
今度野外で見るとしたら、真夏の薪能にしたいものです。
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