マイクル・コナリー 『エコー・パーク』2010/05/21

ハリー・ボッシュ・シリーズの新作です。


ロス市警にまた勤め始めたボッシュは、未解決事件班で13年前に起こったマリー・ゲストの事件を忘れられずにいました。
何度となくファイルを出して、手がかりを見つけようとしていました。
マリーは行方不明で、当時、彼女の乗っていた車が使われていないはずの車庫に置いてあり、彼女の姿は見当たりませんでした。
容疑者として石油王の息子、アンソニー・ガーランドが浮上していましたが、父親が弁護士を連れてきて、接近禁止令を出されてしまい、事件は解決していませんでした。
 
そんなある日、フレディ・オリーヴァスというノーストイースト署殺人課の刑事が電話をかけてきて、ボッシュが持っていったマリー・ゲストのファイルを渡して欲しいと言ってきます。
他の事件で捕まったレイナード・ウェイツがマリーを殺したと自供したというのです。
ウェイツは1992年から2003年までに発生した既知あるいは未知の殺人事件九件に関する情報を提供するから、司法取引をしたいと言っているというのです。
ウェイツに会うことになったボッシュは、しばらく会っていなかったFBI捜査官で元恋人のレイチェルに連絡し、プロファイルをして欲しいと助けを求めます。
このことをきっかけに、ボッシュとレイチェルは付き合いを復活させます。

ウェイツの自供を確かめるために、ボッシュ達はマリーの死体発掘へと出かけます。
マリーと思われる骨が見つかり、ウェイツを車に戻そうと帰途についた時、ウェイツは逃亡してしまいます。
その時、ボッシュの相棒のキズ・ライダーは撃たれ、病院に運ばれます。
ボッシュは自宅待機を命じられますが、レイチェルの助けを借り、ウェイツのこ
とを調べます。
そしてわかったのは、上司プラットの裏切りでした。
 
いつものように次は・・・と読ませる内容です。もちろんハードボイルドですから、ボッシュの私生活にはハッピーエンドはないですが。