上野千鶴子&湯山玲子 『快楽上等! 3.11以降を生きる』2017/05/14



ちょこんとかわいらしく座っていますが、口にくわえた物は離さないという、とんでもない仔です。
兄は「出せ」というと出すのに、何故ですかね。
躾をしても兄ほど入っていかないようです。
犬でも個性があるんですね。


上野さんと湯山さんの対談です。
上野さんは社会学者でフェミニストで有名ですが、湯山さんは誰?という感じで知らない人でした。
広告会社に勤めていた人で、本も出していらっしゃる方なのね。
お二人の語りがおもしろくて、スラスラと読み進めました。
人によっては嫌いでしょうが。(特に男性は・・・)

結局3.11後、社会が変わるのではという淡い期待があったけれど、世の中変わらないですねぇ。
でも、彼女たちのような元気な女性たちが動けば、何かが変わるかもしれませんね。

今、女性に求められていることは、仕事も育児も、そして介護もです。
そういうことをすべてできるスーパーウーマンなんていません。
介護だけでもどうにかできませんかね。
上野さんがこれからどう老後を生きていくのか、興味があります。
本の中に、ある女性をツィッターで繋がった人たちが看取ったことが書いてありました。
これから血縁ではなく、何らかの縁でつながっていくことが必要なのかもしれませんね。

この本は老後のことばかり書いてあるのではありません。
ほんの一部です。
実は私、この本の前に『傘寿まり子』を読んで、ちょっと暗くなっていたので、気になったようです。


漫画ですが、作家の80歳の女性が主人公です。
子ども夫婦と孫夫婦と四世帯同居生活をしていましたが、ある日、彼らがまり子のいない時に家を改築することを話し合っている場に遭遇してしまいます。
もうこの家には自分の居場所がないことに気付いたまり子は家出をします。

ひょんなことで引き取ることになった猫と住むために家を探しますが、いくらお金があるとはいえ、80歳の老女に部屋を貸してくれる家主はいません。
仕方なくネットカフェで暮らすことにします。
その後、たまたま出会った、昔の思い人と彼のマンションで暮すことになりますが、彼には認知症の兆しがあり、一緒に取材旅行に出かけた先で車の事故を起こしてしまい、彼の娘がまり子と彼の間を裂きます。
まり子は彼のマンションを出て、またネットカフェで暮らすことになります。

これからどうなっていくのか、まり子・・・。

こういう現状をどう乗り越えていけばいいのか。
まり子のことは自分にも起こり得ることです。
自分の老後を考えると暗くなります。
お金は必要ですが、ボケた老人を支えてくれる何らかの手段がないでしょうか。
介護は家庭でという社会では子供がいない、または子供と疎遠な人たちはどうすればいいのでしょうね。
それに子供だって自分たちの生活がありますから、老人を押し付けられたってこまりますよね。
オランダの女性は子どもには頼らず、元気なうちは一人暮らしを続け、その後、施設に入ると言っていました。
文化の違いなのでしょうかね。

『快楽上等!』に戻りますが、読んでいて、上野さんと湯山さんのパワーがちょっぴりうらやましくなりました。
バサバサと世の中のブーム(原発とか美魔女、勝間和代、女の期限切れ・・・)を切っていく切り口がおもしろいのです。

次は『女ひとり寿司』を読んでみようかしら。

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